このサイトで残念ながら今後書く予定のない、以下の条件を満たしている交通機関についてここに書くことにいたします。
(1) 乗ったことがある新幹線、快速のうち2003年3月4日以降に乗ったもの(現在も運行しているもの)
(2) このサイトで「特殊系」「非軌道系」に該当する交通機関だが、2003年3月4日以降に乗ったもの、もしくはまだ乗っていないもの
ほとんどは現存する交通機関ですが、「ホーバークラフト」のみ日本では廃止されております。
九州新幹線を走る、各駅停車の電車である。
原則として博多〜鹿児島中央、もしくは途中区間を走るが、年によっては山陽新幹線の一部に乗り入れるつばめもある。
九州新幹線の博多〜新八代間開業以前は一部の駅を通過するつばめもあったが、開業してからは一部の駅を通過する九州新幹線はみずほ・さくらのみである。
もともと「つばめ」の名称は当時の鹿児島本線の博多〜西鹿児島(鹿児島中央の2004年3月以前の名称)を走っていた在来線特急の名称であった。九州新幹線開業に伴い新幹線の名称になったわけである。
みずほやさくらが最長で新大阪と九州各地を結ぶ役割があるのに対して、つばめはみずほ・さくらが停車しない駅を結ぶ役割がある。
しかし九州新幹線の途中駅は、在来線と離れた駅がとても多く、そういう駅の利用者は少なそうである。
だから、つばめはたまたまみずほやさくらと時刻が合わない博多・熊本・鹿児島中央の利用者がほとんどであろうと思われる。
これらの3駅の利用者は今後とも多いと思われるのでそれなりにつばめの客はいると思われるが、客が少なければ途中駅によっては停車頻度が低くなる可能性がある。今後を見守りたいものである。
山陽新幹線の新山口駅から山口線を進み、島根県の津和野駅に至る、SLにより牽引される客車により運行される臨時の快速である。おもに観光シーズンの土日に運行される。
国鉄時代から運行されている快速で、JR西日本になっても数十年運行されている。
当初は始発のひかりで東京を出ても小郡(新山口の2003年以前の名称)に間に合わず、一泊する必要があったのがめんどうだったが、その後新幹線が高速化し、2016年現在は品川始発ののぞみに乗るとぎりぎり新山口でやまぐち号に間に合うダイヤになっている。
午前中から昼にかけて津和野行き、夕方に新山口行きが運行されているので、お客は津和野で過ごすことになるが、津和野でお客をあてこんだおもてなしは長年にわたっているため充実しており、やまぐち号に使用される客車も豪華で乗り心地がいい。
JR西日本が運行をあきらめない限り、今後とも運行されそうなSLである。
一般車両が入れない専用道を設定して、バスを走らせる交通機関のうち、運営会社が「BRT」と銘打って運営しているものが今のところBRTと言われているらしい。
日本でバス専用道があるものの半分以上は、もともと鉄道があった場所から線路をはずして(もしくは意図せず線路が失われて)、そこにバスを走らせている。
しかし外国では、市街地の比較的交通量の多い場所に専用道を設定し、そこにバスを走らせる交通機関をBRTと呼んでいることが多い。
日本にもそういう場所はあるが、大々的にBRTとは呼んでいない。
そのせいか日本では、「大量に乗客を輸送できていた交通機関が不便になったもの」という悪いイメージがBRTという言葉に付いてしまった。そんなこともあって日本の交通機関は積極的にBRTという言葉を使わないようである。
最近は地震や大雨により一年以上にわたって運休する交通機関が多く、復旧に要する金額の問題もあって、BRT化を考慮している場所も多そうである。
イメージの悪さを考慮すると、もう今後BRTという言葉は使わない方がいいのかもしれない。
新交通システムの一種で、車体を磁気により浮上させ、リニアモーターにより移動する交通機関である。
ただし、現在品川〜名古屋間で建設中のリニア新幹線とは異なり、液体窒素を使った超伝導は使用しておらず、そのため浮上距離も少なく移動速度も遅いのがHSSTの特徴である。大江戸線や長堀鶴見緑地線などのリニアモーターを使用しているが浮上しない地下鉄とも異なる方式である。
もともとHSSTは日本航空で長期間にわたり研究されていた交通機関で、現在は愛知県の、名古屋市営地下鉄東山線の藤が丘と愛知環状鉄道の八草(やくさ)を結ぶ愛知高速交通(リニモ)でのみ使用されている方式である。
どうやら方式的に、それほど大量の人員を輸送するには向いていないらしく、今のところ愛知県以外にHSSTが使われるという話は聞かない。今後の研究に期待したい交通機関である。
ある程度の人口集積地に走る路面電車で、「低床」の電車を使うものを指すらしいのだが、普通の路面電車とどう違うのかむずかしい。
いまのところ表だってLRTの名称を使っているのは、日本では富山市の富山地方鉄道が運営している区間の、かつて2020年2月まで富山ライトレールとして走っていた富山駅北から岩瀬浜までの区間のみである。ほかにもこのサイトで「市電」としている路線も広い意味ではLRTと考えてもいい路線もあるらしいがカテゴリー分けは判然としない。
富山以外にも宇都宮市でLRTの計画が進んでいるようである。とにかく日本ではあいまいな名称である。
一見するとただのバスに見えるが、実はバスに鉄道の車輪みたいな鉄の車輪がついていて、一般車両が入れない専用道に入ると、その鉄車輪が当たる「ガイドウェイ」が専用道にあり、ガイドウェイに鉄車輪が「案内」される形で運行される交通機関である。
専用道の外では通常のバスとして運行が可能なので、専用道として整備された区間をはずれて運行することが可能である。専用道では一般車両が入ることがないので渋滞が起きることはない。
なんでも専用道では運転手はハンドル操作が不要であるそうだが、その割にバス免許だけでは運転できず、ガイドウェイバス免許が必要となる。
考案されたのはヨーロッパとのことである。
どんな利点欠点があるのかよくわからないが、日本では愛知県にしかなく、中央本線の大曽根と高蔵寺を結ぶ「ゆとりーとライン」のみである。そのうち大曽根から途中の小幡緑地までが専用道で、小幡緑地から高蔵寺までは一般のバス路線である。もちろん同じバスが直通するので運賃はJRより高いが大曽根から高蔵寺まで乗り換えなしで乗れる。
ヨーロッパでも日本でも他の地域でもあまり広まる計画はなさそうである。
なんでもゆとりーとラインの専用道は高架になっているが、日本以外では高架になっていないとのことで、鉄道扱いされているのも日本のみとのことである。
今後継続されるかわからない交通機関である。事故には気をつけてほしいものである。
海上交通の一種で、船舶の下部にゴムの「スカート」を設け、スカートに空気を吹き込むことにより船舶を浮上させ、プロペラにより移動する、港から港への交通機関である。
残念ながら日本ではもうホーバークラフトの公共交通機関は残っていない。
最期まで残っていたのは大分県の大分市内と大分空港を結ぶ路線であったが、かなり以前に廃止されてしまった。
これ以外にも岡山の宇野港から香川の高松港までホーバークラフトが走っていた時代もあったが、瀬戸大橋ができるのと前後して廃止されてしまった。
普通の船舶より移動速度は速く、陸地に沿って進むバス路線だとそれなりに時間がかかる大分市内と大分空港の間をバスより時間がかからずに移動できるため、それなりに有用だったはずだが、けっこうガタガタして乗り心地は良くなかった。
どのくらい客がいたのかわからないが、地方の空港連絡は半分以上の客は自家用車を使っていると思われ、経営が厳しかったらしく、ついに廃止されてしまった。
外国では現役の国があるかもしれない。もし外国でホーバークラフトを見かけたら乗ってみたいものである。