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114.松山の市電と九州の西友・2日目

フェリー・松山〜小倉

旅行記本文

松山観光港で小倉行きのフェリーに乗る。さて二等船室はどこだろう。船内はたくさんの客でごった返している。
二等船室に来た。わあ!すっごい人の数だ!こりゃここでは眠れそうにないなあ。どこかほかの場所はないかなあ。

船内を回ってみると、喫煙場所みたいな場所に来た。いすが3つ並んでいる。ここで眠ろうか。
すわってしばらく過ごす。別の席にたばこを吸う人がすわってくるが、たばこを吸っていないぼくに対して、たばこを吸わないならすわるなとか言われることはなかった。そのうちその人もいなくなり、静かになる。そのまま眠ってしまった。

気がつくともう朝5時、下船時刻である。
アナウンスによれば、このまま7時まで船内にいられるそうだが、その間タラップがはずされてしまい、6時におりることはできないそうだ。7時だと日田彦山線に間に合わないのでしかたなく降りる。
タラップをおり地面に着いた。船で九州に来たんだなあと改めて思った。ぼくはJRの駅に行こうと歩き始めた。

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日田彦山線

小倉駅

松山から乗ってきたフェリーを降りると、小倉駅はどこにあるのだろうと思った。

朝早いとはいえ、もう明るいし、海と反対側に歩けば見つかるだろうと思った。フェリーの客は多かったので、同じように歩いている人たちがいる。このフェリーに乗り慣れた人たちかもしれない。まあ、ついていけば駅に着けるだろう。とことこ歩くと新幹線の高架が見えてきた。

なんとか小倉駅に到着。さて、窓口はどこだろう。あちこち探してなんとか見つけた。
窓口でこの夏はじめての青春18きっぷの1日目の位置に小倉駅のスタンプを押してもらった。

朝食

さて、朝食をどうしようか、小倉にはコンビニはなさそうだけど、2ヶ月前に来た西小倉には駅前にセブンイレブンがあったなあ、と思い出し、西小倉に行くことにした。

乗り放題のきっぷを持っていると、「ぞんざいな移動」をよくしてしまう。たとえば、営団地下鉄1日乗車券を持っていて、洋式トイレに行くために水天宮前で降りてTCATに行ったりとかしているのだ。

牛丼(牛タンではない!)を食べるだけのために仙台で降りたこともある。

西小倉に着き、18きっぷを見せて改札を出て、セブンイレブンで買い物して改札に入り、鹿児島本線で小倉に戻った。

小倉〜光岡

日田彦山線のホームに行ってしばらく待つうちにお客が増えてきた。やがてボックスシートとロングシートがあるディーゼル車がやってきて、扉が開いた。さあ乗ろう。

けっこう混雑している。なんとか座った。中年の男性客が多い列車である。みんなボックス席が好きらしく、ロングシートはすいている。もちろんぼくはロングシートに座る。朝食は停車しているうちに食べてしまう。
別に動いている時に食べてもいいのだが、なるべくなら揺れを気にせず食事はしたいのである。

そしてディーゼル車は発車。西小倉、城野を過ぎ、市街地を離れていく。

夜行バス、夜行フェリーと連泊であったので、うっかり眠ってしまった。

そして気がつくと、「次は光岡(てるおか)、光岡。」というアナウンスが聞こえた。ありゃ。
降りるはずの夜明(よあけ)駅をうっかり寝過ごしてしまったようだ。終点の日田(ひた)まで行くと鳥栖(とす)行きの列車に乗り換えられないかもしれないので、光岡で降りることにした。到着。出口で青春18きっぷを見せて光岡の駅に降りた。ここは無人駅だ。

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久大本線

いいこたち

光岡(てるおか)駅のベンチの下には、黒いしましま模様のねこがいた。しゃがんで「いいこだね」と言うと、のそっと出てきてベンチの上に寝ころんだ。なでてみた。ん〜、あったかい。

旅行先の楽しみと言ったら、やっぱりねこをなでることが一番だ。なかなかなでさせてくれるねこがいないから、それだけになでられた時の喜びは格別である。それにあったかくてやわらかいのでとてもきもちいい。

ねこ

しばらくなでていると、ねこはひょい、とベンチを降り、さらに線路に降りた。そして駅のそばのしげみに近づき、いきなり走り始めた。

別のねこが出てきた。そしてさっきのねこが別のねこを追いかけている。ものすごい追いかけっこだ。
どっちのねこも速い速い。

あまりにもおもしろいので、ぼくは腹をかかえて笑ってしまった。笑っちゃ失礼だよね。なわばりあらそいしているんだから。

追いかけっこがしばらく続くと、ベンチにいた方のねこが戻って来て、ひょい、と線路からホームに上がり、ベンチの下にもぐって座った。

光岡〜鳥栖

残念ながらここで鳥栖(とす)行きのディーゼル車がやってきた。光岡の駅はぼくにとってねこの思い出の駅となったのである。ディーゼル車に乗った。

海の日だけあって、午前中でもけっこう混雑している。すわれないまますごす。

久大本線は若者に利用されているようだ。森の中を抜けていく。

久留米に近づくと、なぜかディーゼル車は徐行を始めた。そのうちブルートレインがゴトゴトと熊本の方向に走り去っていった。
時刻表を見ると寝台特急はやぶさが数分前に久留米を発車しているはずの時刻であった。どうやらはやぶさは10分くらい遅れていたらしい。

そうだよなあ、ブルートレインってこのくらいすぐ遅れてしまうよなあ、と思い起こした。

そして久留米に到着、かなり降りた。そしてそのままディーゼル車は進み、終点鳥栖駅に何分か遅れて到着した。
降りて佐賀に向かう電車が発車するホームに向かった。どうやら間に合うようだ。

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長崎本線その1

旅行記本文

鳥栖駅にはうどん屋があったが、今回は食べる時間がない。代わりに佐賀駅で少し時間があるので、もし駅の近くにスーパーか何かあったら何か買おうと思った。

長崎本線の電車がやってきた。スムーズに発車する。平坦な低地を走る。
午前中なので、海の日とは言え、あまりお客もいない。

そのまま佐賀駅に着いた。ここで降りる。

佐賀駅には西友があった。入るとなんと、5000円買うと何か当たるかもしれないクジを引けると掲示されていた。まずは弁当、お菓子、そしてシャツとパンツを買って5000円にした。もちろん何も当たらなかった。

幸運を夢みて

とりあえず弁当は唐津線で食べようと思い、西友を出た。

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唐津線

佐賀〜山本

西友を出て佐賀駅の中に入り、青春18きっぷを見せて改札に入った。

唐津線のディーゼル車には高校生が乗っていたが、ものすごく混雑している、というほどのこともない。
やっぱり今日が海の日だからであろう。

ディーゼル車は発車した。久保田までは長崎本線を走り、そこから分岐して架線のないレールに入っていく。
弁当を食べてひといきついた。小高い山のそばをディーゼル車は進んでいく。

山本駅の近くで、これから乗る伊万里行きのレールが近づいてきた。レールが並行する。

山本駅

そして山本駅に到着。乗り換える人は数えるほどだ。

この駅は跨線橋もなく、伊万里行きに乗り換える人はレールの上を歩いてホームを渡る方式である。

ホームも2面だけで、乗り換え駅のわりにはあたりには畑しかなく、こんな乗り換え駅もあるんだな、と思った。

やがて向かい側からディーゼル車が近づいてきた。伊万里行きだ。到着。
そしてぼくは伊万里行きに乗り込んだ。

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筑肥線

旅行記本文

唐津から来たディーゼル車に山本で乗ると発車し、列車は唐津線をまたぎ越して離れていった。

唐津線は山のそばの平野を走る路線だったが、ここの筑肥線は森の中を走る。多少標高も高いようだ。

お客はというと、女子高生がちょこっと、そして年輩のおばさんが若干いるが、あとはぼくぐらいしかお客がいない。みんな伊万里まで行くわけではなく、途中で降りるお客もちらほらといる。

森の中の風景をかけぬけていく。これに似た景色は、そうだなあ、近江鉄道の八日市(ようかいち)〜貴生川(きぶかわ)の間なんかが近いかもしれない。

伊万里駅に近づいたが、ものすごく都会というわけでもない。もしかしたら駅が市街の中心部から離れているのかもしれない。

とりあえず到着した。18きっぷを見せてディーゼル車を降りた。さあ、松浦鉄道に乗り換えだ。

階段を昇っておりて松浦鉄道のホームに行った。

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松浦鉄道

旅行記本文

伊万里(いまり)駅でしばらく待っていると有田行きディーゼル車がやってきた。乗って整理券を取る。

けっこうお客がいる。松浦鉄道には土日用の1日乗車券がある(当時)ので、観光に行くお客がかなり多いのかもしれない。高校生よりもむしろ年輩の人が多かった。

景色は山本〜伊万里の筑肥線よりも多少森が少ないが、むしろこちらの方が沿線は整備されているような気がした。

そして有田駅が近づいた。表示板を見て運賃を確認し、お金を用意した。
そして有田に到着した。ここは集落といった感じのまちなみである。お金と整理券を運賃箱に入れてディーゼル車を降り、階段を昇って降りて改札に向かった。

今月の旅行も後半に入った。がんばらなくちゃ。

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佐世保線

有田駅

有田駅でいったん改札の外に出た。

内陸にある、山に囲まれた場所に有田はあった。駅前にはバス停こそあるものの、大きな店はまわりにはない。
しばらくうろうろしたが、特にやることもなさそうだ。

ここから早岐(はいき)まで行き、大村線の快速シーサイドライナーに乗り換えれば良いのだが、次の早岐方面は特急みどりである。普通列車は10数分後だ。
普通列車で行くとシーサイドライナーへの乗り換え時間が1分か2分のような気がする。遅れた場合、もしかしたら接続とか取ってくれないかもしれない、そう思ったので乗車券と特急券を買って、みどりに乗ろうと思って自動券売機に近づいた。

ありゃ、故障している。

さて窓口は、と見ると、なんだかきっぷを買うのに時間がかかりそうなお客が何人もいる。
しばらく時間がかかりそうで、特急みどりには間に合いそうもないので
「すみません、これでホームに入って、車内できっぷを買います。」
と宣言してホームに入った。

有田〜早岐

そして特急みどりがやってきた。
5月に乗ったソニックとどこかしら似たような感じのするメタリック系の車両であった。

乗って自由席に行ったら、そんなに混雑していない。
みどりは発車した。さすがに県境を越えるので山の中の風景である。

しばらく待ったが、車掌は来そうもない。

しょうがない、早岐駅で払おうと思い、しばらくリクライニングシートで休んだ。
山の中から平野に風景が移り、早岐駅に到着した。それほど都会でもない風景である。ここで降りる。みどりは早岐で方向を変えて佐世保へと進んでいく。

早岐駅

階段を昇って降りて精算所に行き、
「有田駅の自動券売機が故障していたんで青春18きっぷで改札に入って特急に乗ったんですが、車掌がまわってこなかったんです。」
と説明してお金だけ払った。改札がどう思うかわからないが、まあいいや。

シーサイドライナーが発車するホームに戻った。なんとか間に合った。しかしシーサイドライナーが着いたホームの向かいに、有田からやってきた普通電車がやってきた。すなわち、わざわざ特急みどりに乗らなくても、こっちの普通列車で十分間に合ったということだ。

今回はこのようにして数百円無駄にしてしまったが、いつか絶対無駄にならないような状況が訪れるはずだ、そう考えてぼくはシーサイドライナーに乗り込んだ。

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大村線

早岐〜ハウステンボス

ピッカピカのシーサイドライナーに乗って座る。こんな所で2列席に乗れるとは九州ってすごいなあと思う。おそらく普通列車のグレードはJR各社で一番だろう。

早岐を発車すると海が見えてきた。じきにハウステンボスの建物が見えてくるはずだ、と身構えた。

見えてきた。なんとも古めかしいレンガづくりの建物が見えてきた。

シーサイドライナーはハウステンボス駅に停車し、かなりの乗り降りがある。
そしてまた発車した。海がとてもきれいである。

ハウステンボス〜諫早

ずっと海を見たまま進む。唐津線、筑肥線と平原や森の中を進んできたため、とても気分が良い。

海

この海はいちおう湾のはずだが、ほとんど対岸が見えない。あまり建物もなく、ずっと遠くに工場のようなものが見えるくらいだ。

大村で長崎空港が見えるはずだが、ちょっと距離があるらしく、全然見えない。

やがてシーサイドライナーは海岸を離れていった。もうすぐ諫早(いさはや)だ。

諫早駅前

到着。残念ながら、普通列車でムーンライト九州に間に合うためには、ここから長崎本線経由でまっすぐ博多に向かう必要がある。でも1時間ほど時間があるのでなにか買っていこうと思った。

なんと佐賀駅に続いてここにも西友がある。

しょうこりもなくここでも地下で弁当を買い、食品売場でお菓子を買って諫早駅に戻った。
旅行はあと少しだ。もうちょっとがんばろう。

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長崎本線その2

旅行記本文

ムーンライト九州に乗るために諫早から鳥栖行きに乗り込んだ。

今まで大村湾が見えていたが、こんど見えるのは有明海だ。じきに見えてきた。

そう、すでに有明海は水門が完成してしめられてしまっていたのだ。だから遠浅のドロの地形がずっと続いている。

これのおかげで死んでしまう生き物がたくさんいるが、そんなことを言ったら東京湾の埋め立てだって、八郎潟の干拓だってできなくなってしまう。
外国でも海水の湖を淡水化する所もある。

全くの無益ならば有明海を仕切って干上がらせようとは思わないはずだ。何かあるのだろう。

でも、そんなことより気になるのが気候の変化だ。なにより、今まで海のそばだった場所が突然内陸になってしまうのだ。
ただでさえ九州は水不足なのだから、これ以上水不足にならなければいいのだが、と思う。

そんなことを考えるうちに眠ってしまい、気がつくともう鳥栖だった。

終点で寝過ごす心配のない列車に乗ると、すぐに眠ってしまう。この分だとムーンライト九州でもぐっすり眠れそうだ。

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鹿児島本線その1

旅行記本文

鳥栖(とす)でしばらく待つと電車がやってきた。

博多まで快適な電車に乗って過ごす。
もう外は真っ暗だ。長崎本線で多少寝たが、まだ眠い。

田んぼの風景はそのうち市街地の風景になって、博多に到着した。

そのままムーンライト九州の発車するホームに向かった。佐賀や諫早の西友で買った飲み物がまだ残っているので、特にコンビニに行く必要もなさそうだ。それに今回は京都まで乗っていくので、厚狭(あさ)を過ぎたあたりで日付を入れてもらったらすぐ眠るつもりだし、あまり飲み物も必要なさそうだ。

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