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85.熱海のすかいらーくと特急あやめ・2日目

東海道本線その2

茅ヶ崎〜熱海

海老名から相模線の最終電車に乗り、茅ヶ崎にやってきた。ボタンを押してドアを開ける。もちろん電車にもホームにも誰もいない。

こんな茅ヶ崎駅だが、たぶんこれから乗る大垣行きの電車は満員なんだろうなあと思った。
そう言えばもう深夜12時を過ぎているから七色コースは終わって青空コースということになる。だから茅ヶ崎の問題を確認してもいいはずだ。
でもさすがにこんな時間に問題を解くのもなんなので、夜が明けてからにしようと思い、今はまっすぐ熱海に向かうことにする。階段を上がっておりて大垣行きの出るホームに向かう。待っている客はたいしたことはない。品川から乗る客ばかりで、途中駅から乗る客なんてたかがしれているだろう。

大垣行きの電車がやってきた。ドアが開く。今は青春18きっぷが使える期間なので、もちろん席なんか空いていない。それでもドアの近くには立つ場所はあるようだ。まあ熱海まではそれほど距離もないし、立っていこう。そう言えば去年大垣行きに乗ったときは青春18きっぷが使えない時期だったけど、やっぱりほぼ満席だったから、いつもこんなものなのだろう。

電車は茅ヶ崎を発車し、各駅に停車していく。停車しても降りる客は全然いない。ずっとこのまま大垣まで進んでいくのだろう。小田原に着いた。そしてさらに進む。

そんなふうにして、ようやく目的地、熱海に着いた。なにしろぼくが今使っているのはスーパーホリデーパスなので、熱海から先に乗ることができない。ここで降りよう。
熱海は以前社員旅行で伊豆の稲取に行ったときに、帰り道で乗り換えた駅ではあるが、降りたことはない。さてどんな駅だろう。電車を降りると階段をおりて改札らしい方向に進んでみる。
もちろん電車が停車するわけだからこんな深夜でも駅員はいる。きのうのホリデーパスときょうのスーパーホリデーパスを両方見せる。なにしろ今まで乗ってきたのは品川を出発した時点でまだきのうの日付の電車なので、「川崎までのきっぷは?」と質問されるかもしれないからだ。

どこに行こうか

電車に乗ったのは茅ヶ崎なので本当は必要ないのだがいちおう見せる。問題なく熱海の改札を通った。さあ、帰りの東京行きは1時間40分後だ。さあ、どうしようか?

改札には、稲取や熱川みたいな、いかにも観光地というふんいきの建物が並んではいるものの、全く開いている店はないし、コンビニもない(1994年現在)。
うーん、熱海は地図を見る限り海が近くにあるような気がするが、熱海の駅前からは海が見えない。海まで行けば何かあるのではないか?
よし、1時間40分もあることだし、行ってみようかと思った。コンビニっぽい店もあるかもしれない。ぼくはまずトイレに行き、それから右手のアーケードに進んでみた。

アーケードは下り坂になっていた。しばらく進むと車通りに出たが、道を渡るとちょっと細い脇道があった。なんとなくここをくだると熱海の海岸に出られるような気がした。進んでみよう。

徒歩

てくてく坂をおりていく。時間はあるので急がずに進む。大きな建物が見える。ここはどうやらホテルの裏口のようだ。さらに進む。

また大通りに出た。よし、海岸が見える。そしてあれは。おお、あれが「お宮の松」か。

はじめて見る熱海の海岸だ。こんなふうになっているんだなあ。そして見渡すとこんな深夜でも営業している食堂がある。すかいらーくだ。まだまだ時間はあるし、入ってみようか。
すかいらーくに入ってみると、こんな深夜なのに客がたくさんいる。でもたぶん電車で来たなんて客はなさそうだなあ。みんな車で来たのだろう。もちろん若い客ばかりだ。

夜食

とりあえず食事を注文する。熊谷の吉野家で牛丼を食べたのがたぶん最後の食事だし、今食事してもいいだろう。
時間がかかったら東京行きの電車に間に合わないなあと思っていたが、案ずることはなく、食事はすぐにやってきた。いただきます。

うーん、やっぱり全国チェーンの食堂はいいなあ。
住んでいた寮の近くには全国チェーン食堂なんかなかったので、こういう食堂はいいなあと思った。ごちそうさま。なんとか電車には間に合うだろう。
なんと深夜だとすかいらーくの食事代は1割り増しなのだと言う。食事代を払ってすかいらーくを出る。さて、熱海駅に戻ろう。

でもおりてきた道は勾配がきつい。どこかにもっとゆるやかな坂はないかな?
左を見てみた。右に曲がる曲がり角があるので行ってみたら、おお、ファミリーマートがあるではないか。
駅前にコンビニがなかったのに、こんなところにあるものなんだなあと思いながらファミリーマートに入って飲み物を買っていく。この先あまりコンビニに寄ることもないだろう。

コンビニを出て進む。なだらかな坂道になっている。最初はまっすぐだったが、そのうち右に左に曲がるようになる。こんな道は慣れている。大学時代に住んでいたところの近所にこういう道がいくつかあったからだ。
えっちらおっちら坂道をのぼる。たまに車が追い抜いていく。こんな時刻でも車で移動している人っているんだなあ。すかいらーくが混雑しているくらいだから熱海も眠らない観光地なんだろうなあ。

そのうち行きに来たアーケードの出口にたどりついた。すかいらーくへの近道の下り坂の入り口も見える。よし、アーケードをくぐれば熱海駅だ。無事大垣発東京行きの電車に間に合いそうだ。アーケードに入っていく。
けっこうな上り坂をのぼり、ようやく熱海駅にたどりついた。さてスーパーホリデーパスを取り出して改札を・・・こんな時刻じゃ駅員はいないか。改札を通る。ホームはあっちか。

階段をのぼって東京行きのホームにたどりついた。しばらく待とう。

熱海〜横浜

電車がやってきた。ドアが開く。さすがに朝の3時に降りる人はいない。乗ってみる。デッキから客室をのぞいてみる。
うーん、大垣行きより客は少ないが、2席にまたがって寝ている客が多く、席はあいていないように見える。
まあそうだろうなあ。ぼくも9年前の北海道旅行とか、ことし2月の北海道旅行で、2席にまたがって横になって寝ていたから人のことは言えないな。
まあいいか。1時間ちょっとだし、このまま立っていこう。ぼくはデッキに戻って暗い窓の外をながめた。電車が熱海を出ていく。

このまま電車は東京に向けて進んでいく。やっぱり大垣と東京を結ぶ、日本でもっとも混雑する夜行列車だから、東京行きの方も青春18きっぷ期間は混雑するのだろう。

さてどうしようか。これからぶらっとクイズラリーの青空コースをまわろうと思うのだが、どこまで行こうか。
なにしろ今乗っている電車は、残念ながら小田原から大船までノンストップで、問題が置いてある駅の茅ヶ崎は通過なのだ。

うーん、どうせ今住んでいる寮は品川が一番近いから帰り道で必ず品川は通る、だから品川は最後にまわればいいから品川まで行く必要はない。
かと言って大船で降りてしまうのも、そこから先、近くに問題のある駅は鎌倉だったり港南台だったりするが、始発の電車までだいぶ待つことになる。

よし、横浜で降りよう。そう決めた。そこから先は武蔵小杉に行く必要があるから、横浜→大森→川崎→武蔵小杉→鎌倉→港南台→東神奈川→長津田→ 茅ヶ崎→品川という順番でまわろう、そう決めた。武蔵小杉から鎌倉へは、南武線を鹿島田で降りて新川崎まで歩けば鎌倉まで行けるし、長津田から茅ヶ崎へは橋本経由で行けばいいだろう。

そこまで決めて窓の外をながめる。景色はほとんど見えないが、小田原までの間は暗い海が見えたような気がする。そして大船を過ぎると、3年前、去年と夜行名古屋行きと大垣行きで通った戸塚周辺の高層住宅のあかりが左右に見える。もちろん朝4時なので多少あかりは少ない。

横浜〜大森

そして電車は降りようと思った駅、横浜に到着した。電車を降りる。ほとんど降りる客はいない。この電車くらいしか通る電車もなく、ホームも閑散としている。
階段をおりて改札に行く。夜行列車が到着する時刻なわけだから改札は開いている。スーパーホリデーパスを見せて通る。

横浜は外に出たことがほとんどない。このあたりの目的地はたいてい桜木町や関内なので、東横線から根岸線に乗り換えるくらいしか用事がないからだ。
だから改札を出た景色もそれほどなじみがない。でも西口から東口まで広い通路になっていて、ぶらっとクイズラリーの問題は探しやすそうだ。
ざっと見渡す。お客がいないので見渡しやすく、なんとか問題が見つかった。しかし問題の解答を調べるには西口に行く必要があるし、歴史の年号を覚えるようなむずかしい問題のようだ。

とりあえず長い通路を通って西口の方に行く。

西口に行くと、うわー。ぶったおれて寝ている人がいる。
土曜の夜に横浜で酒を飲むとか用事があって、終電に間に合わなくて始発を待つ人なんだろうなあ。
ぼくも2月の北海道旅行で、新得で始発のディーゼル車を待ったから似たようなものなんだろうなあ。問題の解答になるものもなんとか見つかった。ちゃんと年号が書いてある。これでよし。

青空コースの最初の問題を解き終えたが、始発の大森に向かう電車はまだちょっと時間があるようだ。でもすることもないし、京浜東北線のホームに行こう。
改札はちゃんと開いていて、スーパーホリデーパスを見せると通れる。京浜東北線のホームに上がる。まだ4月のはじめだし、朝は寒いなあ。

長いこと待つと電車がやってくる。朝だからそれほど客はいない。電車は発車し、いつもの京浜東北線の路線を進んでいく。きのう乗り換えた川崎を過ぎ、多摩川を渡って蒲田を過ぎる。
そして電車は次の目的地、大森に到着した。電車を降りる。うーん、ここも蒲田みたいに西口と東口があるけど、ぶらっとクイズラリーの問題は西口と東口、どちらにあるだろう?

案ずることはなく、ぶらっとクイズラリーの問題は改札近くにあった。えーと、東口に行けばいいようだ。行ってみよう。
東口に行く。吉野家が見える。そして吉野家まで行かないところで問題の解答も確認できた。これで2個目も終わりである。さあ、次は川崎だ。

大森〜川崎

改札でスーパーホリデーパスを見せて通り、今度は反対方向の京浜東北線に乗る。そしてまた蒲田を過ぎて多摩川を渡っていく。
やっぱり電車に乗り放題っていうのはいいなあと思う。しかも青春18きっぷが使えない時期でも使えるっていのがいいなあ。スーパーホリデーパスはそれほど有用ではないが、ホリデーパスの方はこれからも使っていきたいなあと思った。

そして電車は川崎に到着。10数時間ぶりに電車を川崎で降りた。きのうは乗り換えただけだが、きょうは青空コースなのでいよいよ問題を解くことになる。
階段を上がり、改札に来る。川崎の改札は1つなので迷うこともない。朝6時でもう明るくなっているのでもちろん改札に駅員はいる。スーパーホリデーパスを見せて通る。

川崎は横浜みたいに西口と東口が通り抜けられるようになっている。よく東口の地下街のアゼリアに行き、文化放送の番組の収録に来るアイドルの歌を聴きに行ったものだった。
そんなことはともかく、青空コースの問題を探そう。改札の近くにあるかな?

あった。えーと問題は・・・え?西口?
川崎の西口なんて言っても、東芝の工場しかないけどなあ(1994年現在)。問題には金属球の数を数えろとか書いてある。とりあえず行ってみよう。

川崎〜鶴見

西口に出た。工場がある。そして、ありゃ?蒲田の東口にも変なオブジェがあったけど、川崎の西口にもあるのか。なんのためのものなんだろうなあ。

金属球もあるので、まずは数を数える。これでよし。無事問題を解き終えた。
さてと、この調子で問題を解いたらけっこう早く終われそうだなあ。寄り道でもしていこうかなあ。
そうだ、ちょうどこのあたりに鶴見線という路線があって、まだ乗ったことがない。
しかもなんでも朝早くと夕方以降しか電車が走っていない場所もあるそうだ。スーパーホリデーパスを使っている今が乗るチャンスなのではないか?そう思った。

次の問題のある駅は武蔵小杉だから、鶴見線に乗ったら浜川崎から南武支線に乗って尻手に行けば武蔵小杉に行けるだろう。よし、まっすぐ武蔵小杉に行かずに鶴見に行こう。
ぼくはふたたびスーパーホリデーパスを取り出して改札を通り、南武線には行かずにさきほど大森からの電車を降りた京浜東北線のホームに戻る。

そして電車に乗る。目的地の鶴見までは1駅だ。一度も降りたことはないが、きょうも乗り換えるだけだ。
電車は進み、無事目的地、鶴見に到着した。さあ、ここからは朝晩にしか出ていない区間のある鶴見線だ。でも一度も乗ったことがないのでホームを知らない。ぼくは鶴見線の案内を探した。

補足

なお、この日食事した熱海のすかいらーくは、2011年現在ジョナサンになっている。

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鶴見線

鶴見〜扇町

川崎から乗ってきた電車を鶴見で降りた。これから行くのは「鶴見線」だ。まだ乗ってない場所だからどう乗り換えればいいのかわからない。案内を探そう。

案内はあった。他の京浜東北線の駅と同じく、階段を上がればいいようだ。
階段を上がって進むと川崎方向に戻る電車のホームにくだる階段があったが、それとは別に鶴見線の案内があり、中間改札っぽい駅員のいる場所があった。
ためしにスーパーホリデーパスを見せると無事通れた。さらに進む。

するとホームに出た。鶴見線のホームは京浜東北線より高い位置にあるのである。秋葉原の山手線ホームと総武線ホームみたいなものだ。
電車も停車していたので乗る。客はぼくしかいない。朝早い日曜だからなあ。
そのうち電車が発車する。どうやら発車すると京浜東北線のレールをまたぎこして進んでいくようだ。
しかし、きのうから全く眠っていないこともあって、うっかり眠ってしまった。

目が覚めた。あれ?ここはどこだ?

車内を見渡すと誰も客がいない。ドアは開いていて、駅にいるようだ。駅名は?

わっ!もう扇町だ!降りなくちゃ!

扇町〜浅野

なんとか降りられた。折り返しの鶴見行きに乗らないといけない。でも今降りた電車しか電車はないようだ。発車時刻は?

扇町の時刻案内を見ると、どうやら鶴見行きは30分後のようだ。しかたない。駅でもながめるか。

そこは殺風景な場所だった。倉庫っぽい工場っぽい場所である。住宅がない。だから日曜日は人が全然いないような場所だった。
こんな場所でも電車がある。いざという時のためにこの時間の電車があるのだろう。ひととおりながめるともうすることがないので電車に戻る。

ようやく30分が過ぎ、発車となる。ぼく以外誰も乗っていない鶴見行き電車が発車する。
電車は工場と倉庫くらいしかない景色を進んでいく。数時間後にまた来る予定の浜川崎、武蔵白石を過ぎる。それほど景色は変わらない。日曜日はこれしか客はいないが、平日はもっと客がいるのだろうか。

このあたりの工場に通勤する従業員は、休日出勤とかしないのだろうか?休日出勤がなくても、仕事によっては24時間勤務とかないのだろうか?
これしか電車がないといざという時不便な気がする。まあこれでなんとかなっているのだろう。そんなことを電車で考えているうちに電車は無事浅野駅に到着した。ここで降りる。さて、海芝浦行きの時刻は?

多少待つ必要があるようだ。ホームで待とう。

浅野〜海芝浦

浅野駅ホームは独特の形をしていた。三角形の広場があるのである。
そして三角形の二辺が扇町から来た鶴見方面のホームと、海芝浦方面のホームになっている。
なんだかおもしろいなあ。きょうこうやって乗り放題のきっぷでも使わなければこのホームにも来なかったかもしれない。やっぱり「変わった経験」っていいなあ。電車に乗って知らない場所に行くと「変わった経験」ができるのだろうか。
いずれにしても、ぶらっとクイズラリーが終わった後も鉄道に乗りたくなってきた。そんなことを考えながら、この三角形の広場をながめて過ごす。

そんなふうにして待っていると、ようやく海芝浦行きの電車がやってきた。ドアが開く。
さすがに鶴見を出た時から多少時間がたっていることもあって、少しだけ客がいた。いかにも青春18きっぷで旅行をしているらしい若い男たちだ。すわると発車。
男たちといっしょに、電車は海岸方向に進んでいく。やがて電車は右にぐぐっと曲がっていき、終点海芝浦に到着した。
電車は到着したが、だれも降りようとしない。みんな知っている通り、この駅は工場の入り口しかなく、一般客は降りられないことをみんな知っているためすわったままなのだ。とりあえず景色をながめよう。

海

ホームと反対側の窓を見てみる。海だ。海芝浦はその名の通り、すぐ海に面していたのである。
こんな駅もあるんだなあと思った。ほかの客といっしょに海を見ていた。そしてそのうち電車は鶴見行きとなって発車する。

浅野〜大川

そして浅野に戻ってきた。また降りる。次は武蔵白石から大川に行く電車に乗ればいい。また扇町方面の電車を待つ。さきほどの浅野での待ち時間より短い待ち時間で電車がやってきた。乗ってみるとさらに客が増えている。けっこう鶴見線ファンっているんだな。

電車は進んで乗り換え駅、武蔵白石に到着した。ぼくを含めて数人降りる。海芝浦にいた人数より多少多い。ここも無人駅のようだ。

あとで知ったことだが、鶴見線は鶴見以外すべて無人駅だとのことだ。

ここは鶴見と扇町を結ぶ電車が停車したホームとは別に、もう一つホームがあった。
そのホームは浅野みたいに角度がついた状態のホームだったが、浅野とは違いホームが三角形にはなっておらず、普通に長方形のホームがある。
そしてそこにはこげ茶色の電車があった。今まで見たことのない列車で、本当に電車かと思ったが、ちゃんとパンタグラフがあるので電車なのだろう。

とにかく乗る。どことなく古い電車だ。10人も乗っていないが、最初に鶴見を出たとき客がぼくだけだったことを考えると多い方だろう。
そんなことを考えて座席にすわると、またついうっかり眠ってしまった。起きると駅のホームに着いている。どうやら終点の大川のようだ。

大川〜浜川崎

鉄道ファンの人たちは何人かいる。そしてまた発車。

なにしろ武蔵白石と大川を往復するだけの電車だ。すぐにもといた武蔵白石に戻ってきた。そして電車を降りる。こうして、とても貴重な電車とは気がつかないまま、こげ茶色の電車をあとにして、ホームを移動した。

さて、また扇町方面の電車に乗ろう。そして今度は途中の浜川崎で降りて尻手行きに乗り換えだ。

電車が来た。乗る。大川までいっしょだった人はそんなに乗ってこない。そして発車。また同じ景色を見て、電車は無事浜川崎に到着した。電車を降りる。

ぶらっとクイズラリーの問題はなかったが、電車に乗ってふだん見られない景色が見られた。さあ、尻手経由で武蔵小杉に行こう。

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南武線その2

思い出

武蔵白石(むさししろいし)から乗ってきた電車を浜川崎で降りて南武支線のホームの案内を探す。いったん改札を通る必要があるようだ。もちろん改札は無人だ。

学生時代に宮城県の石巻(いしのまき)駅に仙石線で来たとき、石巻線のホームと仙石線のホームが別々の駅舎になっていたことを思い出す。ことし2月に石巻に行ったときは同じ駅舎で乗り換えできるように改築されていたっけ。

まあ、ふだん東京駅の京葉線ホームに行ったりしている身なのでたいしたことはない。改札を通って歩くと南武支線の方の改札がある。こちらも無人である。まずは通る。尻手(しって)行きのホームがあった。

ここの路線は何年か前に途中の八丁畷(はっちょうなわて)から尻手までだけなら乗ったことがある。京浜急行から南武線に乗り換えるのに八丁畷経由で乗り換えたのだ。

しかし八丁畷から尻手までの電車が40分に1本くらいしかないのでかなり待たされた上、京急川崎でも品川から来た快速特急から八丁畷にも停車する各駅停車に乗り換えるのに時間がかかって、こりゃ使えないなあと思い、以降は京浜急行から南武線に乗り換えるのには京急川崎から川崎まで歩いて乗り換えるようにしたなあと思い起こした。

確かあの時見た八丁畷の駅は、京浜急行は普通に複線だったが、JRの方の駅は直接電車に乗れるホームは片面だけで、ほかにホームのないレールが鶴見方向に何本かあったなあと思い出す。そして尻手に行く途中、それらのレールは左に曲がっていき、東海道本線の鶴見の方向に進んでいったなあと思い起こした。

浜川崎〜尻手

しかし見たところ、浜川崎のホームは八丁畷とは逆に、ホームのないレールは川崎寄りにあるようだ。どういうことなのだろう?

まあいいか。電車が着いたので乗る。降りる客はいない。そのまましばらく待つが客は全然来ない。

電車はぼく以外お客がいないまま発車する。しばらくは右に別のレールがあったがそのうち合流して次の駅に着く。川崎新町駅だ。

電車が発車してしばらくすると左にレールが1本2本と分岐していき、八丁畷駅に到着した。ホームが片面だけでホームのないレールが何本かある数年前に見たとおりの景色だ。京急のレールが立体交差の下に見える。確か京急の京急川崎行きに乗るときは改札を通り、JRのホームを通って京急のホームに行く構造で、JRの電車に乗るときも京急の改札を通らなければならないはずだ。

そしてまた発車。電車の走っていないレールが左に去っていくと、数年前と同様に東海道本線や京浜東北線をまたぎ越す。

そしてしばらくすると右から川崎から来たレールが合流してきて、無事尻手駅に到着。この電車はここが終点なので電車を降りる。

尻手〜武蔵小杉

これから向かうのは武蔵小杉なのでこのままホームの向かいに来る電車に乗ればいい。しばらく待つと電車がやってくる。目的地は武蔵小杉なので立川に行かない電車でもだいじょうぶだ。電車に乗る。さすがに浜川崎から乗っていた電車より混雑している。というか日曜でももう客が多くなる時間になっている。そして発車。

きのう乗ったばかりなのでかわりばえのない住宅街の景色だ。でも今まで鶴見線の工場街の景色を見ていたので変化があっていい。鶴見線みたいに眠ってばかりいないようにしなければならない。

向河原(むかいがわら)を発車すると電車は大きく左にカーブし、横須賀線や東海道新幹線の下をくぐる。

そして東急東横線の高架が見えてくるとスピードを落とし、高架の下のホームに到着する。目的地の武蔵小杉だ。電車を降りる。さあ、ぶらっとクイズラリーの青空コースの問題を探そう。

武蔵小杉〜鹿島田

武蔵小杉は東横線とつながっていて東横線の方にも出口があるが(1994年現在)、たぶん問題は北のJRの方の改札の近くだろうと思い、そちらに進む。スーパーホリデーパスを見せて改札を通る。

問題があった。問題を解答するためには多少歩く必要があるが、無事問題の解答になるものも見つけた。これでよし。また改札に戻り、スーパーホリデーパスを見せて通り、ホームに行く。

次は川崎行きに乗る。次の青空コースの問題のある駅だが、予定通り鎌倉にしよう。そして予定通り、これから乗る電車を鹿島田(かしまだ)で降りて、新川崎まで歩こう。きっと直通で鎌倉に行けるはずだとこの時は思った。

電車が来た。さっきより混雑している。でも数駅も乗らないからたいしたことはないか。電車は発車する。

そしてすいすいと電車は進み、無事降りる駅の鹿島田に到着した。電車を降りる。階段を上がり、スーパーホリデーパスを見せて改札を通る。

新川崎に行くため階段をおりて右に曲がって進む。歩道のせまい、車通りのけっこう多い道路だ。しばらく進むと分かれ道があるが、さらに進んでセブンイレブンのあるところまでやってくる。ここで右に曲がると新川崎に行ける。

せっかくなのでとりあえずセブンイレブンで買い物していこう。店に入って飲み物を買う。そして店を出る。さあ、新川崎に行って鎌倉に向かおう。

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横須賀線その1

旅行記本文

セブンイレブンを出て新川崎駅に向かう。何度か迷った鹿島田から新川崎の道だが、セブンイレブンを目印にするようになって迷わなくなった。

細い道を抜け、階段を上がって新川崎駅に出る。スーパーホリデーパスを見せて改札を通り、階段をおりてホームに行く。これで鎌倉まで乗り換えなしだ。
と思っていたらなんと次の電車は大船止まりだと言う。1994年の時点ではめったに横須賀線に大船止まりなんかなかったから運が悪いなあと思った。

でも今はものすごく眠い。鎌倉に行く電車はさらに10分くらい待つようだし、この大船行きに乗って眠ってしまおう、そう考えた。

電車がやってきた。さすがに日曜の朝はすいている。ぼくはロングシートにすわり、パタッと眠った。

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横須賀線その2

大船駅

目が覚めた。ん?ここはどこだ?
確か新川崎から大船行きの電車に乗って、寝てしまったんだっけ。えーと。

ここは、わ!もう大船のホームだ!お客はみんな降りているか。さて降りよう。
ん?ホームの向かいに電車が停車している。あれは?わーっ!ちょっと前に大宮行きに乗ったことがある、ホリデー快速鎌倉号だ!この時間だから鎌倉行き、そして今のぼくの目的地も鎌倉、ということはこれに乗れるじゃないか!

急いで入り口に向かうと、またまたわーっ!
デッキはお客でいっぱいだ!

大学時代のことを思い出した。以前こういう状況で、あせったぼくはお客をかきわけかきわけギャーギャー言われながらデッキからお客の少ない客室へ移動したが、きょうはそのまままわれ右して外を向いて立った。
これでもなんとかなりそうだ。次の北鎌倉で降りる人もいるかもしれないし。

大船〜北鎌倉

お客はおばさんばかりだ。団体、というか知り合いっぽいふんいきだ。そのままドアが閉まり、発車する。
そこから先はいつもの横須賀線だ。それほど住宅も多くない場所を進んでいく。左右に低い山が見える。
そして北鎌倉に到着。開くのは大船でぼくが乗った方のドアだ。いったん降りた方がいいだろう。ドアが開くのでいったん降りる。確か北鎌倉の出口は右のほうだから、左にちょっと進んで待った。

おばさんたちが降りてきた。うわー。ゾロゾロ降りてくるなあ。
なにしろこの車両は1両につき出口が2つしかないのだ。だからお客が降りるのに、出口が3つとか4つとかある横須賀線のほかの車両よりも、ずっと客の乗り降りに時間がかかるのだ。それでもこの車両を使うのは、やっぱりぼくとは違ってロングシートよりクロスシートの方が好きな客が多いからだろう。
そのうち車掌の「ドア閉めまーす」というアナウンスが聞こえる。でも相変わらずおばさんたちは降り続けている。

ぼくは車掌に向かって、「すいませーん!まだお客が降り切っていませーん!」と叫んだが、もともと車掌はお客が降りている間はドアを閉めるつもりはなかったようだ。

北鎌倉〜鎌倉

そのうち無事おばさんたちが降り切ったのでやっと電車に乗った。デッキから客室に進む。
みごとにすいていた。半分以上のおばさんたちが北鎌倉で降りていったことになる。北鎌倉って鎌倉よりみどころが多いのかな?

古い建物

まあいろいろな情報を収集しているから観光地とかもたくさん知っているんだろうなあ。ぼくはきょうは観光とは無縁の鉄道移動だ。とりあえずあいているボックス席にすわる。ボックス席しかないのでしょうがない。

電車は北鎌倉を発車する。いつものようにトンネルを通っていく。
トンネルを出ると鎌倉の市街地だ。たちまちホリデー快速鎌倉号は鎌倉駅のホームにすべりこんでいく。ここが終点である。残ったおばさんたちといっしょに電車を降りた。

鎌倉〜大船

改札に進んでスーパーホリデーパスを見せて通る。もちろん通れる。
鎌倉は大きな出口は1つなのでそこに問題があるだろうと探してみた。無事問題が見つかる。解答もすぐそばで見つかった。これでよし。次は根岸線の港南台に行こう。

また改札に戻る。電車がやってくる。新川崎から大船まで乗った電車と同じような電車だ。やっぱりロングシートはいごこちがいいなあ。すわると発車。
またトンネルをくぐり、たちまち2駅進んで電車は大船駅に到着した。電車を降りる。
さあ、次は港南台(こうなんだい)だ。階段をのぼっておりて根岸線のホームに行こうと思った。

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根岸線

大船〜港南台

鎌倉から乗ってきた電車を大船で降りて、階段をのぼっておりて根岸線のホームに移動する。大船駅の乗り換えはそれほどめんどうではないが、眠い身体にはつらいものがある。

なんとか乗り換えた。根岸線はそれほど電車の本数が多くなく、10分に1本である。そのうち入線してきた。降りてくる客もこれから乗る客も日曜朝なのでそれほど多くない。鎌倉とは違う。

そして電車は発車する。根岸線の大船は、1回くらい120円おおまわり旅行で来たことがあったような気がする。桜木町や関内のあたりより客が少なかったはずだ。だから磯子止まりの電車があるのだろう。

電車は東海道本線から分岐してやや建物の少ない地域に入っていく。多少林が見える。本郷台を過ぎ、ぶらっとクイズラリーの問題がある駅、港南台に到着だ。電車を降りる。

ここの駅もそれほど大きくない駅で、改札も1つしかないので問題はすぐに見つかるだろう。スーパーホリデーパスを見せて改札を通ると問題があった。でも解答するにはかなり改札から歩かなければならないようだ。まあ横浜駅より楽だろう。

港南台〜東神奈川

駅前広場を駐車場まで歩いて、ようやく問題を解答することができた。さあ、次は東神奈川だ。改札に戻り、改札を通ってホームに戻る。電車がひんぱんに来るのはいい。そして大船と反対方向の電車に乗る。発車。

このあたりは数年前に八景島シーパラダイスに行くため新杉田に行ったことがあったが、あの時は京急の杉田から歩いて新杉田に行ったから根岸線の改札は通っていない。いつか降りてみよう。

そして磯子、山手を過ぎ、トンネルを抜けると石川町だ。このあたりになると何度か見た景色になる。横浜市内はたいてい桜木町や関内で降りているからだ。きょうはこれらの駅は通過だ。

数時間ぶりに横浜に舞い戻るがここも通過だ。もちろん乗り降りする客は多い。そして電車は目的地、東神奈川に到着だ。

さあ、降りよう。この駅で降りたことはない。階段を上がって改札に向かい、スーパーホリデーパスを見せて通る。東神奈川はそれほど大きくない駅で、問題も問題の解答になるものもすぐに見つかった。これであと3駅。次は長津田だと思い、改札に戻った。

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横浜線

東神奈川〜長津田

東神奈川の問題を解答して、またスーパーホリデーパスを見せて改札を通る。これから向かうのは長津田(ながつた)だから横浜線に乗らなければならない。

次に横浜線が出るホームを確認する。こっちか。なにしろ東神奈川駅の横浜線は2つあるホームからほぼ交互に電車が発車するのだ。だから京浜東北線から乗り換える場合、半分半分の確率で階段をのぼりおりすることが必要になったり不要だったりする、めんどうな駅だ。とにかくなんとかホームを確認して電車に乗る。そして発車。

電車は高架に上がり、左にカーブして京浜東北線をまたぎこす。

電車はさらに進んで菊名や新横浜を過ぎていく。東急東横線には何年も前からたくさん乗っているので菊名も何度か通っているが、新横浜は用事のない駅である。

2月に北海道旅行をしたときはハートランドフリーきっぷを使ったが、ああいう乗り放題きっぷが東海道新幹線にはないので、どうしても東海道新幹線とは縁が薄くなる。

鉄道の本には「ぷらっとこだまエコノミープラン」という割引が紹介されていたのでいつか使ってみたい。

数年前に住んでいた場所は新横浜の方が近かったが、今は東京駅の方が近いのでもし使うとしても東京駅から使うことになるだろう。そんなことを考えているうちに電車は新幹線の高架の下を通り過ぎる。

長津田〜橋本

電車は工場地帯を過ぎて、ようやく青空コースの8番目の問題がある駅、長津田に到着した。電車を降りる。スーパーホリデーパスを見せて改札を通る。

長津田はそれほど大きな店とかがあるわけではない。ただの東急とJRの乗換駅だ。明大前や下北沢や自由が丘と同じで、鉄道が交差している場所はエリアが4分割されることになる。それらの行き来はとてもたいへんだ。だからそれほど栄えているわけではない。だからお店に行くために降りたことはない。

降りたのは「こどもの国」という駅に行くためだ。もちろん長津田から鉄道は出ているが、なんとなく行きは歩いて帰りだけ電車に乗ろうと思い、長津田から歩いてこどもの国駅をめざしたのだ。

人家の少ない道だったが、空気が澄んでいていい場所だった。なぜかこどもの国には自動券売機がなく、ひさしぶりに短距離のきっぷを有人窓口で買ったっけなあと思い出した。

さあ、問題を探す。エリアは4分割されているが、JRの改札がいくつもあるわけではなく、無事問題が見つかり、問題の解答も見つかったこれでよし。青空コースの問題もあと2つだ。次の茅ヶ崎には橋本経由で向かおう。

スーパーホリデーパスを見せて改札を通り、橋本に向かう電車に乗る。今度も混んでいる。そして発車。電車は進む。

町田を過ぎる。何度か通った駅だがきょうも素通りだ。いつか降りてみたいが用事が全然ない。さらに電車は進む。客は多い。

山が遠くに見える場所を通り過ぎ、ようやく乗換駅の橋本に到着した。予定通り電車を降りる。さあ、9番目の駅、茅ヶ崎に行かなければならない。ぼくは数時間ぶりに橋本駅の階段を上がり、相模線のホームに向かっていった。

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相模線その2

旅行記本文

長津田(ながつた)から乗ってきた電車を橋本で降りた。きのうの夜以来約10時間ぶりに橋本に戻ってきたことになる。

なにしろきのうきょうと使っているホリデーパス・スーパーホリデーパスは一定区間乗り放題のきっぷなのだ。ぶらっとクイズラリーは4月だけの企画だけど、ホリデーパス・スーパーホリデーパスは5月以降もずっと土日に使えるのだ。そう思うとお得な感じがする。これからもこれらのきっぷがあったらおりを見て使っていこう。

さあ、きのう外国人親子と通った階段をのぼっておりて、また相模線のホームに来た。押しボタンを押してドアを開けて電車に乗る。きのうは深夜だったが今は午前中だ。お客は多少はいる。でも席はあいていた。無事すわる。そして発車。

そして気がつくと眠ってしまっていた。なにしろ目的地の茅ヶ崎が終点なので寝過ごす心配がない。それに相模線はディーゼル車時代から120円おおまわり旅行で何度も乗っていてなじみがあるし、これからも乗ることがありそうだ。だからまた起きているときに景色は見てみよう。

そんなわけできのう降りた海老名を通り越し、もう茅ヶ崎の手前であった。

そして電車は市街地に入っていき、無事茅ヶ崎に到着した。さあ、ぶらっとクイズラリーの問題を探そう。

茅ヶ崎ははじめて降りる駅だ。乗換駅だが昨年降りたとなりの平塚駅より小さい感じだ。スーパーホリデーパスを見せて改札を通ると問題はすぐに見つかった。

問題の解答になるものも、出口を出てすぐに見つかった。これでよし。残りは品川だけになった。さあ、品川に向かおう。

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東海道本線その3

茅ヶ崎〜品川

茅ヶ崎の問題を確認し、いよいよ残りは品川のみになった。とにかく眠い。東京行きの電車に乗ってすわれたらただちに眠ってしまおう。
スーパーホリデーパスを見せて改札を通り、ホームに行く。東京行きがやってきた。日曜の昼間だがそれほど客はおらず、すわれた。よし眠ろう。ぼくはすわって眠った。

気がつくともうすぐ川崎だった。また目を閉じる。多摩川を渡る音がする。よし、もうすぐ品川だと思って立ち上がった。きのう、きょうと京浜東北線で通ったホームが見えて、京浜東北線の電車を追い抜いていく。そしてようやく最終目的地、品川に着いた。電車を降りる。

さてどうしようか。品川は高輪口と港南口があるが、一度出てしまうと別の出口に行くことができないのだ(1994年現在)。
もちろん、またスーパーホリデーパスを見せて改札を通り品川駅構内を通ればいいのだが、なんとなく気が引ける。あまりそういうことはやりたくない。
よし!今度は京浜急行乗り換え口のある高輪口の方だろう!と思い、スーパーホリデーパスを見せて高輪口に出てみる。品川はけっこう駅が広い。問題は見つかるかな?

あった。問題はなんと、自動券売機の数を数えろという問題だった。
行ってみるともちろん自動券売機は並んでいる。これでよし。これで青空コースの10問すべて解き終えた。最終的な答えは七色コースと同じだ。ということはたぶん、ほかの3コースも答えはこれと同じなのかな?
まあそれでもきちんとあと30問、問題を解いていこうと思った。

さあ、もうお昼だ。品川で降りたことは何回かある。会社の先輩といっしょに食堂に行ったこともある。横断歩道を渡って食堂がたくさんあるところに行こう。

食堂

深夜に熱海のすかいらーくで食事して以来ものを食べていない。がっちり食べられそうな食堂に行き、食事を注文する。出てきた。きょうもうまい。

計画

さて、昼めしを食べながら考えた。これからどうしようか。

そうだなあ。きょうはまだ青春18きっぷが使える日だ。それなのに、スーパーホリデーパスを買って電車に乗っている。

だから単純に言って、3800円-2260円=1540円の損だ。ハガキを送れば500円のオレンジカードがもれなく送られるわけだが、それでも1040円の損だ。

よし!特急に乗ろう!と考えた。青春18きっぷと違ってホリデーパスやスーパーホリデーパスは特急券を買うと特急に乗れるわけだから、それでなんとか多少お得になるだろう、そう考えたのである。

そして、どうせならまだ乗ったことのない場所に行きたいなあと、MATT(関東の時刻表)を見ながら考えた結果、こんな計画になった。

・快速で成田空港に行く
・いったん成田に戻り、そこから普通列車で鹿島神宮に行く
・特急あやめに乗って東京に戻ってくる

とまあ、こんな計画にしたわけである。成田〜成田空港や鹿島線にはまだ乗っていないし、おもしろい計画だろうと思ったのである。

計画が決まったところで食べ終わり、食堂を出て品川駅に戻り、スーパーホリデーパスを取り出した。もうぶらっとクイズラリーの青空コースは終わりだが、あとちょっと電車に乗ろう。

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成田線

品川〜成田

スーパーホリデーパスを見せて品川駅の改札を通り、通路を進んで進んで横須賀線のホームに来た。時刻表どおりだともうしばらく成田空港行きの電車までは時間がある。

ようやく電車がやってきた。まずは乗る。けっこう混雑しているなあ。大きなスーツケースを持った客が多い。そりゃそうか。これから成田空港に行って外国に行く人がたくさん乗っているわけだからなあ。

それでもなんとかすわれた。そして発車。しばらくすると電車は地下におりていく。

なにしろさっき茅ヶ崎から品川までほとんど眠っていたのでそれほど眠くない。まあ錦糸町までは地下だし、きょうはもうぶらっとクイズラリーの問題を解く必要もないし、ゆっくりしていこう。東京で客が入れ替わり、錦糸町で地上に出る。

まちなかを通り、川を渡ってしばらく進むと千葉だ。だいぶ客が減ってはきたが、もちろん大きな荷物を持った客は残っている。

千葉を過ぎると一気に田んぼや林の見える景色になるが、なにしろきのうきょうと埼玉や神奈川のあまり都会でない景色を見てきたので、それほどめずらしい景色といった感じがしない。でもこれから行ったことのない成田空港駅に行くと思うとわくわくする。

ちょっとした市街地の佐倉を過ぎてしばらく進むと、佐倉より大きいが千葉より小さい成田の市街地に入っていった。何度か降りたことはあるが、きょうは改札を出るひまはない。成田駅到着。そのまま乗り続ける。客は空港に行く客以外ほとんど降りてしまった。

成田〜成田空港

しばらく停車した後、いよいよ電車は発車し、成田空港に向けて発車していった。成田の市街地を進んでいく。だんだん人家が少なくなり、森が見えてくる。本当にここは成田空港の近くなのだろうか?

電車は我孫子行き・銚子行きのレールとは分かれて進んでいく。分かれた方のレールは普通に地面に敷かれたレールだが、今通っている方のレールは高架である。新幹線みたいに丈夫そうな建築物である。そのまま進む。

途中信号場っぽい、ガチャンとポイントを通るような音がする。そしてまた進む。

とにかく森が左右に見える景色である。ずっとこんな景色のまま続く。

森

そのうち電車は地下にもぐっていく。そりゃそうだよな。去年出張した時に行った羽田空港のモノレールも福岡空港の地下鉄も地下だったし、ことし2月に行った新千歳空港の駅も地下だったからなあ。成田空港も地下なんだろうなあ。

そしてしばらくすると電車はスピードを落とし、駅に入っていく。空港第2ビルだ。そして停車する。半分以上の客が重たそうな荷物をかかえて降りていく。いつか外国に行ってみたいなあ。

わずかな客を乗せて電車は発車する。何秒もしないうちにまたスピードを落とし、次の駅に入る。ここが終点の成田空港だ。ぼく以外の客はみんな降りる。

成田空港〜成田

さて、成田空港はなんでも免許証がないと外に出られない駅だと聞いたことがある。

もしあったとしても、なぜここにきたか質問されるそうだ。だからここでは降りないことにしたい。

とは言っても車掌がまわってきて、強制的に降ろされるかもしれない。でも今朝も鶴見線の海芝浦でずっと電車に乗ったままだったから、成田空港も海芝浦みたいなものなんじゃないかと思った。

車掌もまわって来ず、そしてそのまま電車は空港第2ビルに向けて発車した。

あとは今まで通ってきたとおりのコースである。空港第2ビルまでは地下を通り、若干の客を乗せてまた出発。そして地上に出る。

左右に森のある景色を通り過ぎて、電車は左に曲がっていき、無事成田駅に到着した。電車を降りる。

成田〜佐原

さあ、次は佐原まで行かなければならない。階段を上がっておりて銚子行きのホームに行く。電車がやってくる。成田空港行きとはうって変わって古そうな電車で短い編成だ。でもそれなりに客がいる。乗ると発車。

青春18きっぷで銚子まで行って戻ってきたことがあるので景色は知っているはずだが、もう一度景色を見てみよう。しばらくは成田空港行きと同じ線路を走る。我孫子行きの線路が分かれていってしばらくするとさっき通った成田空港行きのレールが分かれていく。

しばらく木々の見える景色を見た後、木々も少なくなり平地を走るようになる。なにしろ利根川の近くを走る路線だ。それなりに平地だろう。

各駅に停車するが、それほど客の乗り降りもない。まあ日曜日だし、こんなものかもしれない。田植えもまだしていない季節だが、いい景色だなあと思う。そんな景色がずっと続くが、そのうちちょっとした市街地が近づいてくる。

そのまま進み、そして電車は目的地、佐原に到着した。電車を降りる。

予定通り電車が進んだので、ここから鹿島線に乗って鹿島神宮まで行って、特急あやめで東京まで戻ることにしようと思い、鹿島神宮行きを待った。

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鹿島線その1

佐原〜鹿島神宮

成田から乗ってきた電車を佐原(さわら)で降りて鹿島神宮行きの電車を待つ。
やってきたのは特急あやめだ。しかしあやめは佐原から先は「普通列車扱い」になるので自由席特急券なしで乗れるのだ。

あやめだった電車に乗る。自由席は全然客がいなかった。そして発車。
成田から佐原までは田園の景色だった。香取までは似たような景色だが、成田線と分岐してから多少景色が変わってきた気がする。
そのうち日が暮れてきて、空が暗くなってきた。

電車は利根川に近づいたようで、独特のゴゴゴという音が聞こえる。
それとともに窓の外を見ると、なんとまぶしいネオンサインが見える。どうやらパチンコ屋らしい。

パチンコ

うーん、こんな鹿島線沿線にまでパチンコ屋があるのか、と感心した。
どこがおもしろいのかわからないパチンコ屋だが、全国にあるもんだなあと思った。そのままあやめだった電車は進んでいく。

特急券

そしてようやく特急あやめの電車は終点、鹿島神宮に到着した。電車を降りる。
この駅は水戸行きの鹿島臨海鉄道に直通しているので駅も共通であった。まあ、これから乗る東京行きは今まで乗ってきた特急あやめの電車だから間違えはしないと思うが、気をつけようと思った。

さあ、まずは自由席特急券を買わなければならない。スーパーホリデーパスを見せて改札を通り、まずは窓口に行く。

窓口にスーパーホリデーパスを見せて、「特急あやめの東京までの自由席特急券をください」を言って、お金を払って券を買った。
自由席特急券はなぜか「佐原→東京」の表示だった。あ、そうか。さっきまで乗っていた列車と同じで、鹿島神宮から佐原までは普通列車扱いだから、特急券も佐原からの券になるわけか。
とりあえず券をしまって、駅前に出た。

バス停

駅前はそれほどお店とかあるふんいきではなかった。どちらかと言うと住宅街だ。
それになぜか、谷底にある感じの景色だった。

なんとなく京成成田駅近辺に似た景色のような気がした。ただしあちらは駅が坂の上で、坂の上から坂の下を見おろすような感じだが。
どこにでもこういう地形の場所ってあるなあと思った。やっぱり「縄文時代に地球の海面が上昇する現象」が世界中で起きていることが原因なんだろうなあと思った。

1つ調べたいことがあった。駅前のバス停の行き先表示を見てみる。
しかしそこには聞いたこともない地名が並んでいるだけだった。銚子(ちょうし)とか東京とかがない。

時刻表には確かに鹿島神宮から銚子まで、それから高速バスのページには東京から鹿島神宮までバスが走っているように書いてある。
だけどここにそんな表示がないってことは、こりゃバスターミナルが相当離れたところにありそうだな、そう感じた。

バス

さて、もう時間がない。これだけ確認すると鹿島神宮駅に戻ることにした。

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鹿島線その2

鹿島神宮〜千葉

鹿島神宮駅に戻り、スーパーホリデーパスと自由席特急券を見せて改札を通り、階段を上がってホームに行く。間違って鹿島臨海鉄道に乗らないようにしなければならない。
とは言ってもさっきまで乗っていた特急あやめにまた乗るだけのことだ。すっかり暗くなっており、もう景色は見えないが、せっかくの特急なんだし、ゆったりと乗っていこう。

もちろん自由席はがらがらである。そして出発していく。
もときた道を戻るわけだから、またあのパチンコ屋を通るわけだがそんなに派手なネオンサインは見えない。どうやら佐原方面のレールからだと見えにくいようだ。そんなふうにして進んでいく。利根川も渡っているようだがもう見えない。そのまま佐原に出て、ここから特急となる。

佐原を出てしばらく進むと成田だが、全然客がやってこない。
成田からは成田エクスプレスが出ているはずだからそれなりに人の行き来はあるはずだけど、わざわざ京成が出ている場所を特急に乗ったりしないのかなあ。となるともうこの電車、客は来ないだろうなあ。

千葉〜東京

千葉に着いても全然客は乗ってこないまま進んでいく。

錦糸町を過ぎてあやめは地下に入っていき、無事終点東京に到着した。ほとんど関東しか乗っていないけど、長い旅だったなあ。
エスカレーターを上がって寮に帰ることにした。120円のおおまわり旅行もいいけど、ところどころ改札を通って外に出るとおもしろいんだなあと改めて思った。

来週は大学の同級生との旅行があるが、再来週、その次で残りのぶらっとクイズラリーの田園コース、山並コース、潮騒コースをまわろう。とりあえずこの2日間の疲れを取ろうと思い、寮に帰っていった。

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