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説明
[1日目]
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中央本線その1
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中央本線その2
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完乗表
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関連リンク
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[説明]
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目的
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手段
[目的]
1995年も7月がやってきました。
7月の終わりに会社の夏休みがあるので青森に旅行に行く予定ですが、その前の週にも電車でどこかに行きたいなあと思っていました。
実は気になる場所があるのです。それは、
・新宿〜品川間の成田エクスプレスの通る線路
でした。
と言うのも、この線路の品川近辺は、どう考えても特急料金を払わないと通ることができないのです。
でもすぐ近くの線路は、
・品川から西大井に進む線路は横須賀線に通じる電車ですので特急料金はいりません
・新宿から横浜に進む線路(停車はしないが西大井を通る)は、去年新宿発平塚行きの七夕祭りの臨時列車で通りました(特急料金はいりませんでした)
という状態です。西大井を通らない、新宿と品川を結ぶ線路だけがどうしても「お得」に通ることができないのです。
しかし時刻表を見ていたら、臨時列車を見つけました。その名は「特急きよさと・かいじ号」です。この電車は大船発品川・新宿経由小淵沢行きでした。
大船から品川までは東海道本線、新宿から小淵沢までは中央本線ですが、その間の品川〜新宿間でどこを通るかが問題です。
ぼくはこの間は成田エクスプレスが通る線路を通るんじゃないかと思いました。この特急の品川〜新宿間に乗ればまだ乗ったことのないこの線路に乗れそうです。
[手段]
どっちにしろ特急料金がかかるから成田エクスプレスと同じじゃないかと思われるかもしれませんが、中央本線には「かいじきっぷ」というのが売られていて、たいそう安く特急に乗ることができるらしいという話を本で読みました。
だからもしきよさと・かいじ号にかいじきっぷで乗れれば、お得にこの区間に乗れるんじゃないかと思いました。
ですのでぼくは駅員に、「かいじきっぷで特急きよさと・かいじ号に乗れますか?」と質問してみました。
「はい、乗れますよ」と返答されたので、よし、かいじきっぷを使って特急きよさと・かいじ号に乗り、ついでに新宿〜品川に乗ろうと決めたのです。
ただし特急きよさと・かいじ号は小淵沢行きと大船行きがありますので、どちらかに乗って、もう一方はかいじでもいいかと思いました。
そこで考えたのは、この日はもう青春18きっぷが使える期間だということです。当然品川から臨時の大垣行きが走っているはずです。
この大垣行きは川崎で日付が変わるので、青春18きっぷを使う際には川崎までのきっぷを用意して、川崎から使うのが普通のやりかたです。
そしてかいじきっぷは東京都区内まで有効、ということはもしかいじきっぷで帰りに特急きよさと・かいじ号で品川まで行って、そこから大垣行きに乗れば、かいじきっぷは東京都区内の端の駅、すなわち蒲田まで有効だから、大垣行き車内での精算料金は、蒲田〜川崎間の150円ですむな、よし、甲府までの行きはかいじ、帰りをきよさと・かいじ号にして、品川でしばらく待って大垣行き夜行に乗ろう、そう計画しました。
それからなんでも新宿駅近くには、青春18きっぷがバラ売りしている場所があるらしいので行きにかいじに乗る前に寄っていこうと思いました。
品川に着いてから大垣行き夜行までの時間が多少あるようですが、なんとかなるだろうと思いました。
(実はぼくは、似たような企画乗車券である「あずさ回数券」で、千葉行きのあずさなら別途の特急料金なしで錦糸町まで乗れる、という情報を目にして、かいじきっぷもてっきり「別途の特急料金なして品川まで乗れる」ものとかんちがいしていました。そのことは別途下の旅行記でお話しします)
こうしてかいじきっぷも買って出発の準備が整い、ぼくは新宿に向かったのです。
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完乗表
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バラ売り
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新宿〜甲府
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神社
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書店
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補足
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関連リンク
[バラ売り]
新宿駅にやってきた。今は土曜日の午前中である。
これから特急かいじに乗って甲府まで行くので新宿に来たわけだが、もう1つ目的がある。この夏使う青春18きっぷを買うためだ。
なんでも新宿では青春18きっぷがバラで売っているそうなのだ。もちろんみどりの窓口ではなく、新南口のそばのチケット売り場(4月に東京〜豊橋の新幹線の回数券を買った、とある駅のそばの質屋みないな場所)で売っているという情報を手に入れたのだ。
そんなわけで新南口からちょっと歩く。チケット売り場があった。ここかな?入ってみた。
情報とおり、青春18きっぷがバラで売っていた。なんと6枚以上買う場合、2260円(当時の青春18きっぷ5枚の値段÷5)×枚数で買えるそうなのだ。4枚以下だと1枚あたりの値段はもうちょっと上がるようだ。
この夏はたくさん使うような気がしたので、おもいきって7枚買うことにした。15820円払って青春18きっぷを買う。なぜか同じきっぷでなく、微妙に大きさがふぞろいな券が渡された。いろいろなところで買ったきっぷの寄せ集めなのだろう。
便利だなあ、まだここで青春18きっぷを買いたいなあと思ったが、残念ながらこの日が18きっぷをバラで買った最後になってしまった。翌年青春18きっぷは1枚で5日分というきっぷに変更になってしまったからだ。
もちろんこの時点ではそんなことは知らず、さっそくきょう品川に行って大垣行き夜行に乗ろう、と計画していた。
用事が済んだので予定通り特急かいじに乗ることにする。あらかじめ買っておいたかいじきっぷを取り出し、新南口に戻って改札でスタンプを押してもらう。そして階段をおりてホームに行く。
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[新宿〜甲府]
発車までは時間があるのでまだかいじは入線していない。でも行列ができている。うしろに並ぼう。
そしてようやくかいじがやってきた。去年から今年にかけて、たくさん特急に乗ってきてはいるが、やっぱり混雑する列車に乗るのは緊張する。ドアが開き、前から乗り込んでいく。
通路側ではあるが、無事自由席にすわれた。
でも発車時刻までにどんどん客が乗り込んでいき、とうとう立ち客が出た。車内アナウンスがある。なんと甲府止まりと思っていたかいじは、きょうに限り臨時で松本行きなのだと言う。もしかしたら客の中には松本まで行く客もいるのかもしれないなあ。
そしてようやく発車時刻になり、かいじは新宿駅を発車していく。
ふとあたりを見渡すと、ぼくよりちょっと年上そうな女性がいる。なんとなく席をゆずりたくなった。ぼくは席をゆずることにした。
それから先が長い。八王子を過ぎて山の中にかいじは入っていく。
ぼくは景色もほとんど見ず、早く甲府に着かないかなあと思いながらころばないようにつかまっていた。
そのうちかいじは甲府の市街地に入っていき、ようやく到着した。出口に向かい、なんとか降りるが、降りない客の方が多いようだ。去年6月に乗ったあずさと同じで、やっぱり松本行きは混雑するようだ。甲府止まりだともうちょっとすいているのかもしれない。
相変わらず立ち客をおおぜい乗せたかいじは松本に向けて発車していった。
階段を上がって改札に向かい、かいじきっぷを渡して改札を通る。もちろん甲府行きのきっぷなので無事通れた。
旅行記メニュー
[神社]
とりあえずどこか観光に行こう。
ぼくは「武田神社」という場所に行くことにした。バスを探す。なんとか見つかったので乗り場に行き、バスに乗って発車。
さすがに土曜日なのでそれなりに客はいる。バスは市街地を進む。商店街ははずれたが住宅街を進むようになる。そして住宅街の一角でバスは終点になった。武田神社である。
神社というくらいだからそれなりにおごそかな場所である。参拝者もたくさんいるようだ。しばらく散歩しておがんでいこう。
なにしろきょうの目的は実は新宿〜品川間の線路であり、そのほかすべてがおまけなのである。去年の北海道旅行も札幌雪祭りがメインでそのほかすべてがおまけだったから似たようなものなんだろうなあと思う。
そんなわけで、あまり武田信玄の歴史も知ることもなく、いつも通りに神社をながめて帰りのバスに乗り、また甲府駅に帰ってきた。
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[書店]
甲府駅に戻ってきたが、特急きよさと・かいじ号の甲府の発車までまだ時間がある。なにしろ1日1本だから待つ必要があるのだ。
どこか書店で立ち読みでもしていこう。
武田神社は駅の北だが、駅の南、左手には百貨店があった。百貨店の中に書店でもあるんじゃないかと思った。入ってみよう。
見たことのない形のエスカレーターがあった。のぼりエスカレーターとくだりエスカレーター、いずれも右にカーブしていて、合わせると円になるような形なのだ。
変なエスカレーターだなあと思いながら2Fに上がり、その後3Fに上がるエスカレーターを探して、なんとか書店にたどりついた。何を読もうかな?
ふと、「近代映画」という本が目に入った。月刊の雑誌のようだ。
当時ぼくは女性アイドルファンで、女性アイドルの出ている雑誌をよく読んでいたものだった。学研の「BOMB!」などである。
近代映画は男性アイドルのことが掲載されていて、女性アイドルのことがついでに載っているような雑誌だった。男性アイドルのことはBOMB!にはなかった。とりあえず読んでみよう。
読み進めると、当時ぼくが好きだった女性アイドルの水野あおいちゃんのことが書いてあった。え!7月に水野あおいちゃんが銀座三越屋上でイベント?
イベント開催日時を見ると、あしたではないか!
BOMB!にもイベントスケジュールが書いてあったけど、このイベントのことは載っていたかなあ。
ぼくはBOMB!を探して見てみた。載っていない!BOMB!に載っていないスケジュールが近代映画に載っている!
うーん、でもぼくはきょうこれから品川に行って大垣行きの夜行に乗って出かける予定だからなあ。
あした水野あおいちゃんが三越に来る、ということだけ覚えておこう、それだけ思った。
さあ、もうそろそろ特急きよさと・かいじ号が出る時刻だと思い、百貨店(山交百貨店という名前である)を出て甲府駅に戻ることにした。
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[補足]
なお、この日をもって学研の雑誌「BOMB!」を買うのはやめて、替わりに雑誌「近代映画」を買うことにしたのだが、あまりおもしろいとも感じられず、結局1年でこちらも買うのをやめてしまい、BOMB!に戻ることもなく、アイドルのイベントに行くこともなくなってしまった。
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発車
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車内改札
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補足
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関連リンク
[発車]
山交百貨店を出て甲府駅に戻る。そしてかいじきっぷの「甲府→東京都区内」の券を見せて改札を通る。
ホームに行ってしばらく待つと特急きよさと・かいじ号が時刻表通りにやってきた。さすがに小淵沢(こぶちざわ)始発なのでそれほど混雑していない。でもいちおう新宿は通るのでそれなりに客が甲府から乗ってくるようだ。かいじきっぷは自由席用なので自由席にすわる。行きに立ったから帰りはすわってもいいだろう。そして発車。
この特急は大船行きですというアナウンスがある。甲府から大船行きというのも珍しいなあと思う。
でもまあ、なんとかすわれた。行きはすわれなかったから、すわれれば上等である。電車が発車していく。
これからのことを考えた。品川までこの列車に乗る。新宿からしばらくの間は、去年茅ヶ崎まで乗った七夕の臨時列車が通るレールを通るはずだ、どこかで分岐して品川まで進むはずだ、しっかりどこを通るのか見ておこう、そう考えた。
品川まで来たら大垣行き夜行まで待たなければならないが、まあなんとかなるだろう。すわれればいいなあ。どこに行こうかなあ。そんなことを考えた。
車内改札はなかなかやって来ないようだ。新宿直前で来るのかもしれない。
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[車内改札]
電車は山並みを見ながら進み、トンネルをいくつかくぐって八王子まで来た。そして八王子を発車してしばらくするとやっと車内改札がやってきた。かいじきっぷを見せる。
「どこまで行きますか?」
「品川まで行きます」
ぼくはかいじきっぷは東京都区内と甲府を結ぶきっぷなのだから、東京都区内の駅である品川まで別途特急料金を払わずに乗れるものと思っていた。しかし・・・
「品川ですか。このきっぷですと×××円かかります(新宿〜品川間の自由席特急料金。いくらだか忘れてしまった)。」
げっ、別に料金がかかるのか!これは計算外だなあ。
うーんどうしようかと思ったが、ここで山交百貨店の書店で見た近代映画を思い出した。
あした銀座三越屋上で水野あおいちゃんのイベントがあるんだった。
もしイベントがなければこのまま特急料金を払って品川に行って大垣行き夜行に乗ってもいいが、どうせあてもないことだし、よし!ここは新宿で降りてしまおう!そう考えた。
甲府に行かなければおそらく近代映画を立ち読みすることもなく、あした水野あおいちゃんのイベントに行くこともなかったのだ。きょうはそのための日だったのだ、そう考えた。
そんなわけで車掌に新宿で降りますと言う。ほどなくきよさと・かいじ号は新宿に到着。宣言通り降りた。
なんとお客はほとんど降りてしまい、残った客はごくわずかのようだった。やっぱりそんなものなのかなあ。発車する特急を見送る。
まあこんな日もあるかなあと思い、アパートに帰る電車に乗ることにした。
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[補足]
この日はアパートに帰り、翌日は銀座三越屋上で水野あおいちゃんのイベントで歌を聴いた。
その後、この日通れなかった特急きよさと・かいじ号が通ったはずの新宿〜品川間は数年後に成田エクスプレスで成田〜新宿間に乗った時に通ることになった。
その時使ったきっぷがホリデーパスであることは覚えているのだが、残念ながらいつ乗ったか覚えていない。残念である。
それから、銀座三越屋上のイベントスペースは2013年現在もう座席が取り外されていて、今後二度とアイドルなどのイベントは開催しないようだ。
旅行記メニュー
[完乗表]
★未乗:富山 石川 福井 和歌山 鳥取 島根 徳島 愛媛 高知 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島
★一部乗車:北海道 青森 宮城 秋田 福島 群馬 埼玉 千葉 東京 神奈川 新潟 長野 岐阜 愛知 三重 滋賀 京都 大阪 兵庫 奈良 岡山 広島 山口 香川 福岡
★完乗:岩手 山形 茨城 栃木 山梨 静岡
★未乗→一部乗車:なし
★一部乗車→完乗:なし
★備考:なし
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