1994年10月その2・2日目
上越新幹線その1
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東京〜大宮
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大宮〜長岡
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[東京〜大宮]
目が覚めた。まずまずの時刻に目覚めることができた。
ぼくは寮を出て、寮もより駅から東京駅に向かった。きのうと同じく中間改札でハートランドフリーきっぷを見せて通る。
きのうと違い、きょう乗るのは上越新幹線のあさひだ。東京駅から上越新幹線に乗るのははじめてだ。
自由席は東北新幹線よりすいているようだ。すわると発車。大宮まではきのうと同じだ。
さて、これからどうしよう。きのうちょっとだけ計画したきょうの予定は、新潟に行って越後(えちご)線と弥彦(やひこ)線をめぐることだ。
でも、越後線を新潟から乗るか、柏崎(かしわざき)から乗るか決めていないのだ。6月にも千葉県の小湊(こみなと)鉄道といすみ鉄道を、内房線の五井からまわるか外房線の大原からまわるか時刻表を見て決めたことを思い出す。
そんなわけで時刻表を見てみる。うーん、越後線の柏崎から吉田まで電車が少ないから、どっちにしてもどこかで多少待つなあ。
でも柏崎からまわった方が待ち時間が短そうだ。よし、柏崎から行こう。とすると今乗っているあさひは長岡で降りる必要があるな、そこまで確認すると改めて景色をながめることにした。
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[大宮〜長岡]
大宮を過ぎると、どこで東北新幹線と分岐したのかまったくわからないうちにあさひはやや高崎線より人家の少ないところを進んでいくようだった。
そんな景色をしばらく見ているうちに熊谷を通過していく。人家はさらに減り、山が近づいたところで高崎に着き、また発車する。
そしてしばらくするとトンネルに入っていく。
それは長いこと、長いことトンネルは続く。東北新幹線でも長くトンネルが続く区間はあったが、上越新幹線はさらに長いようだ。
それから何回かトンネルを出ることもあったが、ほとんどトンネルに入りっぱなしのまま、越後湯沢を過ぎてまたトンネルに入る。
気がつくともう長岡である。降りるしたくをしよう。
あさひはスピードを落としたので出口に行く。そして到着。ドアが開く。
2日目も無事始まろうとしている。ぼくは階段をおりて、ハートランドフリーきっぷを見せて中間改札を通った。さあ、1ヶ月ぶりに新潟の鉄道に乗ろう。
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信越本線
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長岡駅
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長岡〜柏崎
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[長岡駅]
東京駅から乗ってきた上越新幹線のあさひを長岡で降りて、中間改札にハートランドフリーきっぷを見せ、階段をおりて柏崎に行く特急雷鳥(らいちょう)の出るホームにやってきた。
ハートランドフリーきっぷは自由席用のきっぷなので、自由席の場所に行く。けっこう並んでいる人がいる。ぼくと同じ新幹線に乗っていた客も多いだろう。
「特急券をお持ちでない方はいらっしゃいませんか?」
駅員がやってきた。よく車内巡回の車掌が持つようなプリンタを持っている。どうやらこれで雷鳥の自由席特急券を売ることができるようだ。こんなところまで来て売るわけだ。
客からしてみれば、雷鳥の中で特急券を買うより手間がかからなくていいのかもしれない。そして駅員はあろうことか、
「ここまでどのようにして来ましたか?」
と質問している。なんと彼は、もし長岡まで新幹線で来たと客がこたえたら、自由席特急券を「乗り継ぎ割引料金(すなわち半額)」で売るらしい!
実際に並んでいた客は長岡まで新幹線で来たと言い、半額で自由席特急券を買っていたようだ。こんなのでいいのかなあ。まあいいか。
もちろんぼくはハートランドフリーきっぷなので特急券を買う必要はない。駅員は何人かに自由席特急券を売って行ってしまった。
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[長岡〜柏崎]
そして雷鳥がやってきた。大阪行きである。実は長岡から大阪に行くには東京経由の方が速いのだが、乗り換えなしなのだから大阪まで行く人がいるのかもしれない。すわれるかどうかわからないが乗ろう。
あっけなくすわれてしまった。やっぱりハートランドフリーきっぷは2日目はそれほど混雑していないようだ。
雷鳥は6月に新潟から直江津まで乗っているので景色は多少覚えている。山の中を進むはずだ。
きょうも山の中を進む。今回の旅行は五能線に乗った時と違い、海が目的ってわけじゃないが、きのう男鹿(おが)線に乗った時、防風林で全然海が見えなかったから、せめてきょう越後線に乗る時は海が見えたらいいな、そう思った。
時刻表の地図では吉田近辺を除いて海沿いを走るように書いてあるし、海が見えたらいいなあ。
そんなことを考えながら、山の中の景色を特急は進んでいく。
そして目的地、柏崎に着いた。ここで降りる。
さてどうするか。これから越後線に乗り換えだが、柏崎〜吉田間はとても電車の数が少なく、多少待つダイヤなのだ。
まあすることもないし、散歩だろうなあ。ぼくはハートランドフリーきっぷを見せて改札を通り、駅前を歩いてみることにした。
待ち時間内に海岸にでも出られたら出てみたいなあと思っていたが、残念ながらここはそれほど海岸に近いわけではないようだ。
お店もそれほどめずらしい店はない。特に何もないなあと思いながら柏崎駅に戻ることにした。
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越後線その1
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海が見えない
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やはり見えない
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[海が見えない]
駅の近くの散歩から帰り、ハートランドフリーきっぷを改札に見せて柏崎駅の改札を通った。
さあ、越後線だ。時刻表によれば越後線の途中の吉田で弥彦(やひこ)線に乗り換えて東三条に進み、そこから弥彦に行って吉田に戻り、新潟に行けば効率良く越後線と弥彦線に乗れそうだ。
越後線のホームに行き、電車に乗る。さすがに日曜お昼ちょっと前の電車はすいている。客が全然来ないまま発車だ。
電車は柏崎の市街地を離れていく。やはり越後線というのは海沿いを走る路線だから、海が見えるのかなと期待しながら海側の窓を見ていた。
しかし、海側の窓からはじきに、小高い山々が見えるようになった。それがずっと続くのだ。
意外と海の近くを走っているみたいな路線でも海が見えないことは多い。たとえば2月に乗った三陸鉄道もそうだった。三陸海岸は海岸線が入り組んでいるので、鉄道はけっこう内陸を走るのだ。
でもあそこも、宮古を過ぎて釜石までの山田線では多少海が見えたし、越後線もそのうち海が見えるかもしれないなと思った。
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[やはり見えない]
そんなふうに窓の外を見ながら過ごすが、山はずっと続いている。
寺泊(てらどまり)に着いたが、相変わらず海沿いは山が続いている。時刻表では寺泊から佐渡島の赤泊(あかどまり)までフェリーが出ているはずだから海のそばかと思っていたが、港にはバスで行くしかないようだ。そのまま進む。
そのまま、いつか海が見えるかと思っていたが、とうとう海が見えないまま目的地の吉田に着いてしまった。吉田近辺はそれほど山がそばにあるわけではない。
でも近くの弥彦(やひこ)駅の近くにはロープウェイ路線があるのだから、多少は山があるのだろう。
とりあえず電車を降りた。予定通り東三条に向かおうと、まずは東三条行きの電車を探すため案内板を探した。
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弥彦線
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吉田〜東三条
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東三条〜弥彦
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弥彦〜吉田
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[吉田〜東三条]
柏崎から乗ってきた電車を吉田で降りた。
吉田からは東に向かえば東三条、西に向かえば弥彦だ。まずは東三条に向かうことにした。さて、電車はどれだ?
それらしい電車が見つかった。確認したがやはり東三条行きのようなので乗る。客は1両に10人もいなかった。そして発車。
吉田駅自体、たいした集落でもなかったが、吉田駅を離れると田園地帯になった。とは言っても今は10月、関東ならまだ稲刈りとかしているかもしれないが、雪深い新潟では稲刈りが早く、もう田んぼに稲はない。
そのままずっと平野を走っていく。
たまに燕(つばめ)駅とかで多少大きめの集落に来ることもあるが、本当にわずかな集落で、駅を出るとまた田園である。
新幹線の高架が見えてくる。燕三条(つばめさんじょう)駅だ。
でも全く人家のない駅であった。乗り降りも全然ないまま燕三条を出ていく。
そしてじきに終点、東三条だ。燕より広そうな集落だ。信越本線が通っているだけのことはある。特急も停車する駅だ。まずは降りよう。
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[東三条〜弥彦]
さて、もうお昼をまわっている。どこか食堂はないかな。
お、駅にはラーメン屋があった。ラーメンをたのもう。たのむとけっこう早くラーメンがやってくる。いただきます。
ずるずるずる。うまいなあ。いやー、ほっとするなあ。
折り返しの吉田行きに間に合うためには、急いでラーメンを食べ終わる必要があったのだが、なにしろきのうは花輪線と男鹿線に乗って最終のMAXやまびこで東京に帰ってきたし、きょうも朝早かったのでかなり疲れている。
その疲れがラーメンを食べたらどっと出てきて、急いで食堂を出るのがもったいなくなってしまった。
弥彦線は1時間も待てば次が来るじゃないかと思い、すぐ出る吉田行きには乗らないことにして、ゆっくりとラーメンを食べる。きょうもラーメンはうまいなあ。
時間をかけてラーメンを食べ終えた。ごちそうさま。
柏崎ほど時間があるわけではないので、駅の外には出ないことにしてホームで弥彦線の吉田行きを待つ。電車がやってきた。今度もお客は少なく、ゆっくりすわれた。そして発車。田園の中を戻っていく。燕三条駅と燕駅を通っていく。
そしてまた山の近くの吉田駅に到着した。さあ、今度は弥彦行きに乗り換えだ。電車を乗り換える。また発車。
柏崎から吉田まで、ずっと海は見えず、海沿いは山が続いていた。だからたぶん吉田から弥彦までも海なんか見えないだろうと思った。
そのとおりであった。弥彦は山の近くの駅である。無事電車は弥彦駅に到着した。電車を降りる。
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[弥彦〜吉田]
まずは改札を通らなければならない。もちろんハートランドフリーきっぷを見せると無事通れる。折り返しの吉田行きまで多少時間があるので駅の外に出てみよう。
駅の外に出る。森の多い集落だ。商店はそれほどなさそうだが、住宅は多いようだ。
時刻表には弥彦駅の近くにロープウェイの駅があるように書いてあるが、駅前からは見あたらない。多少離れたところにあるのだろう(9年後に来てみたが、徒歩で行ける場所にロープウェイの駅はあった)。
東三条で時間を食ってしまったし、きょうはロープウェイの駅には行かずに吉田行きに乗ろうと思い、振り返ってみた。
弥彦駅は、妙なかっこうの駅であった。いや、古いわけではない。
新しそうな建物ではあるが、かっこうが神社っぽい駅なのである。
まあ、こういう駅は全国にあるのかもしれない。いろいろ旅していろいろなかっこうの駅をめぐっていこう。さあ、もう吉田行きが出る時刻だ。
またハートランドフリーきっぷを見せて改札を通り、電車に乗る。また発車だ。今度も客は少ない。
同じ景色を見ながら、電車は3度目の吉田に戻ってきた。さあ、今度は新潟行きに乗り換えよう。ぼくは電車を降りた。
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越後線その2
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旅行記本文
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[旅行記本文]
弥彦駅から乗ってきた電車を吉田駅で降りて、新潟行きの電車に乗り換えた。相変わらずすいている越後線の電車である。
電車が発車する。越後線は柏崎から吉田まで、ずっと海沿いにちょっと高めの山が続いていて、海の見えない路線だった。吉田から新潟まではどうだろう。
海が見えるかと期待していたが、残念ながらやはりちょっと高めの山が続く、海の見えない路線であることに変わりはない。うーん、きのうの防風林に海のながめをさえぎられた男鹿線に続いて、きょうも海とは縁のない1日になってしまったか。まあ、こんな路線もあるよなあ。
東三条でゆっくりしすぎたせいで、もう日が暮れ始めている。さすがに10月ともなると夕暮れが早い。
新潟が近づいたが客はほとんど増えず、やがて日が暮れて景色も見えなくなった。いちおう新潟の市街地には入っているようだが、どんな景色かまったくわからない。
そんなふうにして終点新潟に着いた。電車を降りる。きのうの寝坊から始まって、いろいろあった2日間だったがまあなんとか東京行きの新幹線に乗れそうだ。さあ早く帰ろうと思いながら、ぼくは階段を上がって新幹線の中間改札へ急いだ。
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上越新幹線その2
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[旅行記本文]
吉田から乗ってきた電車を新潟で降りて、ハートランドフリーきっぷを見せて中間改札を通った。
そして新幹線ホームに行く。新潟始発のあさひはもちろんあった。まだ乗車できないのでしばらく待つ。
ドアが開いたので自由席に乗る。全然客がいない。こんなものなのかなあ。
もう暗くなっていて景色は見えない。まあ乗ったことのない路線にたくさん乗れたし、当初に乗りたかった岩泉線には乗れなかったけどいい2日間だったろう。あさひは発車する。
すいすい進んで長岡に着くと、どやどやとお客が自由席に乗り込んで来る。
あれれ。いつもこうなのかなあ。どうやら上越新幹線というものは、富山や金沢からやってくる客の方が新潟の客よりずっと多いようだ。福井から東京に行く人は東海道経由だろうし、こういうことがわかるのもハートランドフリーきっぷの効能だろう。
とは言え、まだまだ自由席には空席がある。そして長岡を発車し、トンネルに入っていく。しばらくはずっとトンネルだろうと思い、眠ることにした。
目が覚めるともう高崎を過ぎているようだった。客はそんなに増えておらず、すいすい進んで大宮を過ぎていく。
そしてトンネルに入って上野。出て終点の東京に到着である。
この土日に行こうと思っていた岩泉線には、次の機会に行こうと思い、ぼくはあさひを降りて東京駅の中間改札に向かった。仕事のストレスのいい解消になっただろう。あしたはまた会社だ。
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